欧米勢が一斉に手を引く中、日本だけがサハリンからの資源輸入を続けられるのか。
2022年4月号 POLITICS
ロシアによるウクライナ軍事侵攻は、東西冷戦終結後の国際秩序を根底から揺さぶり、武力攻撃を命じたプーチン大統領は国際社会から激しい非難を浴びている。独立国家に対する侵略行為は到底許されるものではないが、そうしたロシアの増長を招いたのが、エネルギーをめぐるドイツの決定的な失政だ。
「再生可能エネルギー大国」として世界の脱炭素を牽引するドイツは、風力と太陽光を中心に再生エネが電源の4割を占める。一方で再生エネの発電変動を調整する火力発電は、ロシア産天然ガスへの依存を強めた。ドイツの命綱を握ったロシアが西側諸国の対応を見誤り、それが軍事侵攻につながった。「日本が欧州に融通できる液化天然ガス(LNG)はほとんどない。とくにロシアのウクライナ侵攻で国際市況は急騰していて、各社とも自分の在庫を掻き集めるのに精一杯だ」国内エネルギー大手首脳はこう漏らす。 ………
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