ウクライナ侵攻計画を察知できずプーチンに肩入れした結果、自国の基本政策との矛盾で自家撞着に陥る羽目に。
2022年4月号 POLITICS [「五輪外交」大失敗]
中国共産党総書記と国家主席の3選を狙う習近平氏にとって、最重要課題は自分個人の威信向上だ。国内経済が不振で、個人崇拝のキャンペーンも盛り上がらないことから、頼みの綱は外交。そこで、北京冬季五輪(2月4~20日)を機に首脳外交を大々的に展開したものの、ウクライナ攻撃を企てていたロシアに肩入れし過ぎたため、各国の領土保全を訴えながらロシアの侵略を事実上容認せざるを得ないという自家撞着に陥った。
五輪外交の首尾は閉幕まで上々だった。米国などが新疆ウイグル自治区の人権問題などを理由に「外交ボイコット」として政府高官の派遣を見送ったが、それでも、20カ国以上から首脳が開会式に出席し、多くの首脳が習主席と会談した。新型コロナウイルスの流行が続く中の対面外交としては、割と盛況だったと言ってよい。メインゲストはロシアのプーチン大統領。五輪開幕日の2月4日、多数 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。