内憂外患!「前のめり岸田外交」に厚い壁

韓国との歴史戦は、最重要の新型コロナ対策の成否に加えて、岸田を悩ませる厄介な外交問題になるかもしれない。

2022年3月号 POLITICS [内憂外患]

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第100代首相・岸田文雄の就任から4カ月が過ぎ、「新時代のリアリズム外交」の真贋が問われ始めている。就任以来、「一日も早く」と熱望していた日米首脳会談は、オミクロン株感染の世界的流行によって対面外交での実現を断念、オンラインでの会談を余儀なくされた。朝鮮半島に目を移せば、年初から連続する北朝鮮のミサイル発射で緊張が高まり、日韓関係には世界遺産「佐渡島(さど)の金山」をめぐる「歴史戦」(元首相・安倍晋三)という新たな火種が加わった。そして、岸田外交の錦の御旗「核なき世界」はと言えば、一歩前進させるにも日米同盟「最重視派」の壁が立ちはだかっている。新型コロナ第六波の兆候が既に見え隠れしていた昨年12月中旬――。外務省外務審議官・山田重夫(政務担当)がワシントンを訪れた。安倍元内閣時代以来、常に対米外交の舞台裏でキーパーソンとなってきた山田の訪米目的 ………

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