グリーンエネルギーの切り札の入札で大惨敗。憤る日本風力開発陣営はくせ者がそろう。
2022年3月号 BUSINESS
「あれじゃあ利権屋にはなれないよ」。1月27日に自民党本部で開かれた再生可能エネルギー普及拡大議員連盟の会合が終わると、参加者の1人はそう苦笑いした。
この議連が開かれるまでの経緯を簡単に振り返ってみる。事の発端は昨年12月24日だった。この日、経済産業省と国土交通省が秋田県沖と千葉県沖の3つの海域で洋上風力発電を担う事業者の公募結果を発表、いずれも三菱商事を中心とする企業連合を選定した。3つの海域とは①秋田県能代市、三種町、男鹿市沖②同県由利本荘市沖③千葉県銚子市沖。それぞれで設置する風力発電の出力規模は48万kW、82万kW、39万kWである。合計169万kWは最新鋭の原子力発電所1基分に相当するから、かなり大規模なものといっていい。この入札で、三菱商事を中心とする企業連合は作った電気の売電価格を1kW時あたり①13.26円②11.99円③16.49円と設定した。各海域での二番手の ………
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