早くも視界不良の「メタバース」

社名変更で一歩踏み出したが、業績悪化に耳目。業界の嫌われ者に新世界が築けるのか。

2022年3月号 BUSINESS

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「ビジョンを実現する途上にあり、方向性は明確であるものの、この先の道筋がはっきりと決まっている訳ではない」。米メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)が2月2日に開いた2021年10~12月期の決算会見。いつもは自信満々なマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)だが、この日は慎重な物言いに終始した。

1日で26兆円吹き飛ぶ

ザッカーバーグ氏が社名をフェイスブックからメタに変更すると発表したのは21年10月末のことだ。高いシェアを握るSNSに代わり「メタバースを最優先する」と宣言し、インターネット上の仮想空間の構築を急ぐと表明した。爾来、メタバースなる用語はいわゆるバズワードとなり、あちらこちらで遭遇することとなった。例えば1月にゲーム大手の米アクティビジョン・ブリザードを約7兆9千億円で買収すると発表した米マイクロソフト。アクティビジョンの主力は伝統的なビデオゲームだが、 ………

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