ルネサス買収が頓挫した日本電産・永守はEVの重要部品事業を強化するため、ソニー幹部を相次ぎヘッドハント。
2022年3月号 BUSINESS
「ルネサスエレクトロニクスを買収する予定だったが、フェアではないやり方で買えなかった」日本電産の永守重信会長は1月26日の2022年4~9月期決算発表の席でこう漏らした。言わんとするところは、日本電産による買収を、トヨタ自動車グループや経済界が結託して阻止したということだ。理由の一つは、日本電産のような経営能力の高い会社がルネサスを買収して力を付ければ、価格や納期などの面でサプライチェーンのトップ企業の言いなりにならなくなるということ。江戸時代で言えばルネサスは「生かさず、殺さず」の存在。トヨタなどは言いなりに動く下請けとして使いたかったのである。永守氏はそのリベンジに燃え、どうも半導体関連企業の大型買収を目論んでいるようだ。その布石と見られる役員人事が同じく26日に発表された。2月1日付でソニーグループ執行役員だった大村隆司氏が日本電産の執行役員 ………
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