子会社1社の「共謀的関与」を除けば被害者的立場を強調するが、それで済むわけがない。
2022年3月号 DEEP
旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)が揺らいでいる。コロナ禍のなか、2021年10月期決算は、売上高が前年比72.4%減の1185億円で、純損益が過去最悪の500億円の赤字だった。加えて、昨年末に発覚したGoToトラベル事業における給付金の不正受給問題で、観光庁はHISの子会社など3社のGoToトラベル事業への参加資格を停止。斉藤鉄夫国土交通大臣は、12月28日の記者会見で、「捜査機関と連携、告訴も辞さない」と、憤った。
既に、警視庁が観光庁からの刑事告発を前提に準備を進めており、観光業界のみならず国民全体がコロナ禍に苦しんでいるなか、不正受給など許されざる所業で、徹底解明の上、詐欺容疑での「国策捜査」が展開されることになる。HISは大臣会見に先立って会見を開き、「子会社2社による不正受給総額が最大約6億8300万円になる」と発表。調査委員会で委員長を務める荒竹純一弁護士は、「刑 ………
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