そごう・西武売却はコンビニ集中の第一歩のように見えるが、本業そのものが危うさを増す。
2022年3月号 BUSINESS
かつて栄華を誇った有名小売企業が新型コロナ禍の渦に巻き込まれている。セブン&アイ・ホールディングスが傘下の百貨店大手、そごう・西武の売却方針を固めたことが明らかになった。昨年末には東急不動産ホールディングスが子会社の東急ハンズをホームセンターのカインズに売却すると表明。にわかに再編機運が高まっている。
いずれの案件も驚きはなく、むしろ遅きに失した感は否めない。消費トレンドの変化に追いつけず旧来型のビジネスモデルに固執した挙句、親会社の「お荷物」となっていた点は共通している。ある小売専門家は「過去のブランドで食い繋いでいる会社はまだ多く、淘汰が広がりそうだ」と話す。そごう・西武は、かつて業界トップの売上高を誇ったそごう、故・堤清二が手塩にかけて育てた西武百貨店を源流とする名門企業だ。だが2006年にセブン傘下に入っても経営を立て直すことは叶 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。