謝金や寄付金の受け取りは、医療者や医療機関が、患者や社会よりも製薬企業の利益を優先してしまう危険性を孕んでいる。
2022年2月号 DEEP [金銭的利益相反]
新型コロナウイルス感染症に関連する政策や治療選択に関わる医師や研究者の発言はどの程度信用できるのだろうか。また、彼らは、高額な医薬品などを販売している製薬企業の商品に肩入れしていないだろうか。そのような疑問に回答する上で一つの指標となり得るのが、金銭的利益相反の有無である。筆者は、製薬企業から医療者・医療機関に支払われる謝金や寄付金(以下、製薬マネー)の調査をライフワークとして取り組んでいる医師である。製薬マネーの受け取りは、法的に問題はないが、医師にとって主要な金銭的利益相反の原因となる。利益相反がある場合、その関係性を公表する、公的な仕事には関わらないなど適切な管理が世界的に求められている。なぜなら、医療者や医療機関が、患者や社会よりも製薬企業の利益を優先してしまう危険性を孕んでいるからだ。本誌2021年12月号<コロナ著名人と製薬マネー ………
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