創業家が君臨する第二地銀の雄も安泰ではない。十六・百五との連合でメガ地銀誕生も。
2022年2月号 BUSINESS
2021年12月、ともに愛知県名古屋市に本店を置く第二地方銀行の愛知銀行と中京銀行が経営統合すると発表した。22年10月に共同持ち株会社を設立、24年を目途に合併する予定だ。持ち株会社の本社は愛知銀行本店に置き、社長は愛知銀行頭取が就くという。また、中京銀行の筆頭株主(39.18%)である三菱UFJ銀行は、保有株式を売却する見込みだ。愛知銀行と中京銀行の総資産は5.8兆円となり、名古屋銀行を抜き県内トップ地銀となる。一方で、店舗や人員も膨れるため、経営統合成功には、リストラが大前提になる(表1)。既に、中京銀行では、希望退職の募集などにより24年3月末までに、最大約30%の人員数を削減する。また、今年3月末までに店舗を約3割減らすという。多くの地方が人口減少や過疎化を伴う地域経済の停滞に直面するなか、愛知県はトヨタ自動車を筆頭に製造業が盛んであり人口増加も続く恵まれ ………
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