沈没みずほの「戦犯」社外取締役

退陣する3首脳と同様の責任が社外取締役にはある。「ダラカン」ならぬ「ダラトリ」の素性は?

2022年1月号 BUSINESS

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みずほフィナンシャルグループ(FG)が沈没寸前だ。傘下のみずほ銀行で2021年2~9月に8度のシステム障害が発生。11月26日の金融庁の業務改善命令を受け、FG会長の佐藤康博(69)と社長の坂井辰史(62)、みずほ銀頭取の藤原弘治(60)の3首脳の退陣が決まった。ガバナンス不全が再三指摘されてきたみずほ歴代首脳の統治能力欠如は自明の理だが、輪をかけて酷かったのが社外取締役の無能ぶり。「よくもあれだけミスキャストを続けられたものだ」との声が財界関係者の間から漏れてくる。

「異論を唱えない」で人気

会計学者で企業統治に詳しい青山学院大名誉教授の八田進二(72)は一連の不祥事で存在感ゼロだったみずほFG社外取締役の責任をこう指弾する。「その役割の真骨頂は有事の時のはずだが、一連のシステム障害でどう対応したかが、全く見えない。経営の根幹にかかわる課題解決に貢献できないのであれば全員交代するべき ………

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