業務停止命令が原因というが、裏に国の政策転換。バブルに踊った各社の哀れな末路。
2022年1月号 BUSINESS
「心当たりがないのに血液検査の数値が急変したら、原因としてまず薬を疑った方が良い」冗談とも本気ともつかないそんな不気味なやりとりが2021年夏以降、全国各地の医薬品関係者の間で交わされた。
新型コロナウイルス感染者数がなお高止まりしていた21年9月頃、全国の医療機関や薬局からジェネリック医薬品が消えた。「薬効が似たようなものなら新薬かジェネリック薬かにかかわらず、手元にある製品を提供してしのいだ。そのせいで患者の容態が変わった原因は薬にあるのかもしれないという話が出たのだろう。薬への信頼を根本から揺さぶるこんなことは以前ならなかったことだ」。ある医薬品業界関係者はそう振り返る。患者は飲み慣れたジェネリック薬を新薬に変更するよう求められ、医師は薬の変更について説明を繰り返す。医療の現場が混乱したのはコロナばかりが原因ではなかった。きっかけはオリ ………
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