中国が「LNG爆買い」真冬の「電力危機」再び

安定供給に最低限必要な「予備率3%」は綱渡り状態。迫り来る厳冬を無事に乗り切れるのか。

2021年12月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

電力10社の2021年4~9月期決算で、7社が22年3月期の業績予想を下方修正した。東京電力ホールディングスと中国電力は従来の黒字予想を改め、最終赤字になる見通しだ。原子力発電所の再稼働がもたつく中、発電用燃料の液化天然ガス(LNG)や石炭の価格が高騰し、業績を圧迫している。大手電力以上に身構えているのが新電力だ。新電力の多くは再生可能エネルギーで起こした電気の供給と割安な価格設定でエコロジー志向の一般消費者を引き寄せた。自らの供給能力を超える需要があれば卸電力市場から電気を買って供給責任を果たすというビジネスモデルは想定外のLNG高騰で揺らぐ。コロナ禍による緊急事態宣言が終了し国内経済が息を吹き返しつつある。気象庁の寒候期予報によると、今冬は平年並みで4年ぶりに冬らしい寒さが戻る。冬場の電力需要は増えると予想され、卸市場からの調達は不可避。ただ、電力需 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。