カンボジアで「未来の金融」「リネット・ソラミツ」連合

日本のベンチャーがカンボジアでデジタル通貨に取り組むのはなぜか。「中国でも米国でもない」という日本の妙味がある。

2021年11月号 BUSINESS [黒田武志&武宮誠の勇躍]

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米ドルを駆逐し、中国のデジタル人民元の流入を食い止める。急成長中の途上国、カンボジアが「通貨の主権」を取り戻すために選んだパートナーは日本のベンチャー企業だった。東京五輪の「リサイクル金メダル」で名を挙げた都市鉱山ベンチャーの「リネットジャパングループ」(名古屋市)と、ブロックチェーン(分散型台帳)を得意とする日本発のフィンテックベンチャー、「ソラミツホールディングス」(スイス)。両社は国際協力機構(JICA)と組み、カンボジア中央銀行とデジタル通貨「バコン」を共同開発し、その普及を目指す。日本のベンチャーがカンボジアでデジタル通貨に取り組むのはなぜか。根底には「中国でも米国でもない」という日本の妙味がある。「カンボジア政府には、デジタル通貨で金融政策の主導権を取り戻したい、という思いがある」9月14日、「バコン」の開発・普及事業について説明 ………

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