「落ち目の京セラ」村田製作所、日本電産が大躍進

稲盛氏が消えた京セラはかつての京セラに非ず。 その落日が地元政財界の憐れみを誘っている。

2021年10月号 BUSINESS

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京都を代表する企業と言えば、稲盛和夫氏(89、名誉会長)が創業した京セラだったが、村田製作所や日本電産の躍進もあり、かつての栄華の面影を失っている。稲盛氏が年齢を重ねるとともに京セラの業績は停滞し、2社との勢いの差が鮮明となっている。京セラを1兆円企業に育て上げ、第二電電(現KDDI)の創設や日本航空(JAL)を再建させた稲盛氏も来年で齢90を迎える。2年前に高齢を理由に稲盛財団の理事長を退任し、自身の経営哲学を36年に渡って伝えてきた「盛和塾」も解散した。稲盛氏が表舞台から姿を消した途端、京セラは21年3月期決算で村田製作所と日本電産に売上高を抜かれ、国内電子部品メーカーとして3位に転落した。京セラは01年3月期に売上高1兆円を達成し、業界トップとして君臨してきた。しかし、この10年で、同じ京都企業の村田と日本電産が急成長、肩を並べるようになった。村田の売上高 ………

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