「イージス・アショア」代替策 防衛省が「仰天の裏ワザ」by 半田滋

違約金を支払ってでも「こんごう」型の代替艦としてシステム搭載艦を建造するのがましな考え方だろう。

2021年10月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

防衛省が迷走を始めた。配備を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策として昨年12月の閣議で導入を決めた「イージス・システム搭載艦」2隻について、2022年度防衛費概算要求への建造費計上を見合わせたからだ。2021年度予算で、イージス・システム搭載艦導入に向けて17億円の調査費を計上しており、今回の建造費見送りは整合性が取れない。その一方で概算要求に陸上配備を前提にしたレーダーの洋上仕様への変更に58億円を積み上げて艦艇建造の意欲だけは示した。ひそかに検討されているのは、初代のイージス護衛艦「こんごう」型の退役に合わせて、イージス・システム搭載艦を建造し、「こんごう」型後継艦を兼ねるというものだ。詳細は後述するとして、防衛省の迷走ぶりを検証していこう。

内局と海上自衛隊が対立

防衛省は陸上配備されるイージス・アショアの利点として「24時間365日、切れ目なく ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。