安倍・二階暗躍 「それでも菅続投」の妄執

菅の「破れかぶれ解散」を避けるには、9月総裁選を「それでも菅再選」の田舎芝居に仕立てなければならない。

2021年9月号 POLITICS [崖っぷち]

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このまま菅義偉首相で衆院選に突入するか、あるいは急ぎ別の顔に替えて戦うか――。自民党の重い選択が胸突き八丁にさしかかっている。安倍晋三前政権の官邸一強時代には絶えて久しかった「党内お盆政局」も復活の兆しを見せた。地元選挙区に戻った議員たちには、普段以上に支持者の声が集まる。今は新型コロナウイルス感染の緊急事態中でも、なおさら政権に対する支持者の憤まんが届く。かつては秋からの政局に備えて党幹部たちが盆休み中から密議をこらし、発火点を探ったものだ。同じ熱エネルギーが今年、十数年ぶりで自民党内に高まっている。「菅総理では衆院選が戦えません。本当に野党へ転落してしまいます」。自民党議員の4割近くを占める当選3回以下の「安倍チルドレン」たち。安倍人気の風頼みで選挙を戦った経験しかない者たちが、浮き足だって党幹部の間をむやみと走り回り、泣き言をぶつけて ………

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