SBIと平安グループ「危ない蜜月」

ジャスダック上場企業を拠点に不動産侵攻。提携地銀の動向を注視する金融庁や公安当局がマーク。

2021年9月号 BUSINESS

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中国金融大手「平安グループ」が日本の不動産事業の「前哨基地」として支配したジャスダック上場「アスコット」が、SBIと共に不動産業界への侵攻を図っている。昨年末、両社は東証1部上場「THEグローバル社」のスポンサーを引き受け、勢力を拡大。だが、日本の不動産投資家と平安グループの利益が二律背反する事態となり、引き込んだSBIは慎重な判断を迫られている。マンションデベロッパーのアスコットは08年の上場直後、リーマンショックに見舞われ経営不振に陥った。翌09年、エイチ・アイ・エス子会社澤田ホールディングスの傘下に入るも、16年に株式の大部分を平安グループが取得。その後、持ち分は7割を超え、平安グループが実質支配する日本の上場会社となった。同じ頃、平安グループはSBIホールディングスと関係を深めていた。19年12月には平安グループと合弁の金融事業を設立し、フィンテックや ………

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