反乱に沈黙「イオン岡田」の陰り

出資先のツルハHDが社外取締役から外した。激怒しても強権発動できず。陰る神通力。

2021年9月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

「会長に退いた後も相変わらず自分が全てを決めないと気が済まない。『岡田帝国』なのは何も変わらないよ」。イオンのある幹部はこう苦笑する。言うまでもなく、イオン会長としてグループに君臨し続けている岡田元也のことだ。

大株主から社外取は選ばず

1997年から20年以上も社長の座にあり、イオンを小売業界トップに押し上げた岡田。20年には会長に就き、後任の吉田昭夫に権限移譲を進めるかと思われたが、今のところその気配は微塵もない。それどころか社内外で有名だった独善的で強権的な性格は、最近特にその傾向が強まっているという。岡田は今年70歳。ますます独り善がりになっているのは年齢的な衰えからくるものもあるだろうが、それだけではない。業界内やグループ内で圧倒的だった「岡田家」の神通力に陰りが見えている焦りもある。そんな実情を象徴する事件が7月にドラッグストア業界で起きた。イオンが13%の株式 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。