「トヨタ一強」の歪み、系列販社に「黒い霧」

章男社長と番頭が特別扱いするATグループで疑惑が続々。販社を競わせるトヨタ戦略が背景。「一強」の歪み露呈。

2021年9月号 BUSINESS [疑惑のオンパレード]

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トヨタ自動車の直営販売会社、トヨタモビリティ東京は7月20日、同社が運営するレクサス高輪(東京都港区)で不正車検をしていたと発表した。不正対象は2019年6月から21年6月までに車検を行った565台で、同期間の車検台数の3分の1に当たる。ヘッドライトやタイヤの点検などで数値を書き換えたり、検査を実施しなかったりしていた。国土交通省は関係者を行政処分する方針だ。トヨタの車検は1時間程度で終了するクイック車検が特徴。これは、豊田章男社長が販売店業務改善支援室長の頃、トヨタ生産方式を販売店にも導入して車検作業を効率化させたことに端を発するサービスであるため、豊田社長の思い入れも強い。記者会見を開いたトヨタ国内販売事業本部の佐藤康彦本部長は「決められた時間内で車検を終わらせることが目的となっていた。メーカー側の責任も痛感している」と謝罪。トヨタでは優秀店舗を表 ………

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