経産次官逃した「新原」飼い殺し

「菊池桃子の夫」は何とかお払い箱は免れたが、菅政権は使い勝手の良さを利用するだけだ。

2021年8月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

経済産業省は7月1日、前官房長の多田明弘(86年旧通商産業省)が事務次官に昇格する人事を発令した。この人事は、ある異端官僚が次官の座を逃したことを意味する。その名は新原浩朗(84年同)。むしろ「菊池桃子の夫」の異名のほうが知られているかもしれない。剛腕さとは裏表の「パワハラ体質」がたびたび指摘され、その強烈な個性が次官への道を閉ざした。今回、菅政権に拾われたものの、復権への道のりは険しい。

最初から次官の器ではない

「私自身とてもハッピーです」。約1年半前、東京・霞が関の経産省内で、左手薬指に指輪をした男が報道陣のカメラに取り囲まれた。その主人公が、菊池桃子との結婚を発表した新原である。一役人がこうした取材に応じること自体極めて異例だ。「アラ還」のエリート官僚とアイドルという異色の組み合わせにワイドショーも食いついた。振り返れば、この時が公私ともに新原の絶頂期だったと ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。