東北の悪事に懲りない「鹿島」

復興事業の受注を巡って巨額脱税。7年前に悪事がばれた社員を野放しにした罪は重い。

2021年8月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所(イチエフ)事故の発生から10年余り。被災地のインフラ復旧や放射性物質の除染など一連の復興事業に投じられた予算は30兆円を超す。主な財源は我々の所得税と住民税に上乗せされる形で徴収された「復興税」である。国民負担の公共事業を食い荒らしたゼネコン関係者の破廉恥極まる悪事がまた明らかになった。

「工事の水増しが巧妙」

「高級クラブで飲んでいる支店幹部に呼び出されて、1回100万円以上の飲み代を払わされた」「宛名が空白の領収書を貰い、引き換えに現金を渡した」「フィリピン旅行の旅費を負担し、30万~50万円の小遣いも渡した」6月29日に仙台地検が在宅起訴した鹿島東北支店の元営業部長、宮本卓郎(54)の豪遊ぶりについて、接待や現金供与を行っていた下請け会社幹部はこんな証言をしている。宮本の容疑は震災復興事業に絡み、下請け業者が提供した謝礼金など ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。