「雨後のタケノコ」のごとく子会社乱立。成功事例として鼓舞してきた当局の責任も重い。
2021年8月号 BUSINESS
「大変だ、高杉。有馬社長が解任された。刹那、高杉の呼吸が止まり、静寂があたりを包んだ」これは、山口フィナンシャルグループ(山口FG)に所属する現役地方銀行員たちにより昨年3月に出版された小説『高杉課長のコンサル手帖』(きんざい)の一節だ。 まさか、1年後の現実世界で、自らのトップが同じように突然解任されるとは思ってもみなかっただろう。山口FGでは、今年6月25日、午前の株主総会では続投が承認された吉村猛代表取締役会長グループCEOを、午後の臨時取締役会では選任案を否決し、解任した。そして、椋梨敬介氏が代表取締役社長グループCEOに就任した。
日本経済新聞(6月25日付)によると、椋梨社長は記者会見で吉村元会長の解任について「十分な社内合意がないままに新規事業を進めることに社内で反対があり、今回の結論に至った」と説明。一部で指摘されていた女性問題が理由で ………
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