菅政権の成長戦略にSPAC解禁をねじ込み、 鼻息が荒い新原浩朗。 その進退が注目を集めている。
2021年7月号 POLITICS
自ら事業を営まず、未上場の新興企業の買収のみを目的とする「特別買収目的会社(SPAC)」――。その日本解禁に奔走しているのが経済産業省の新原浩朗・経済産業政策局長だ。6月18日をメドに閣議決定する政府の成長戦略で「解禁検討」を盛り込む方針だが、金融庁は反対の姿勢だ。首相官邸の威光を背景に他省庁をなぎ倒し、政策を実現してきた新原流が奏功するのか。定年を控えた最後の闘いといえる。「また新原が出てきたか……」――。金融庁幹部の一人は溜息をつく。新原は経産省が仕掛けるSPAC解禁の司令塔。金融庁や内閣府などが慎重論を唱える中、持ち前の調整力を発揮して菅政権初の成長戦略に解禁方針をねじ込むことに成功した。新興企業の買収を目的としたSPACは「空箱」に例えられ、買収企業が未定のまま市場に新規株式公開(IPO)ができる。創業したばかりのスタートアップ企業は、SPACに買われるこ ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。