デルタ株の怖さは「ファクターX」をかいくぐる可能性があること。しかも、「空気感染」が世界のコンセンサスだ。
2021年7月号 LIFE [日本のカタストロフ]
新型コロナウイルス(以下コロナ)のインド株(以下デルタ株)が物議を醸している。厚生労働省によれば、感染者の累計は5月31日までに12都府県で53人となり、前週の29人から大幅に増加した。デルタ株の怖さは「ファクターX」をかいくぐる可能性があることだ。「ファクターX」とは、第一波の流行で、ロックダウンのような厳しい措置をとらなかった日本の感染者や死者数が少なかったことから提唱された「仮説」だ。山中伸弥京都大学教授は、その理由として、日本人の遺伝的要因、高い衛生意識、BCG接種、何らかのウイルス感染との交叉反応などを挙げている。実は、「ファクターX」が存在するのは日本だけではない。日本で第3波が発生した昨年12月~2月、アジアの1日当たりの新規感染者は欧米より遙かに少なかった。最も多いマレーシアでさえ、人口100万人当たり147人だ。ちなみに日本は51人で第2位。欧米 ………
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