「東北地銀」メルトダウン起死回生の「ファンド構想」

手遅れとなる前に、東北の地銀15行が抱える約1千億円の公的資金の重荷を取り払い、大規模な合従連衡を促進すべき。

2021年7月号 BUSINESS [メガリージョナルバンクの道]

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今年5月、ユネスコは、青森県の三内丸山遺跡など「北海道・東北の縄文遺跡群」(北海道、青森県、岩手県、秋田県)を世界文化遺産に登録勧告した。地元では久しぶりの明るいニュースとして沸いているが、東北の地銀にも①東邦銀行の赤字転落、②きらやか銀行の頭取辞任、③青森銀行とみちのく銀行の経営統合と大きなニュースが続いた。なかでも衝撃的なのは、七十七銀行(仙台市)とともに東北地銀界の雄である総資産6.7兆円の東邦銀行(福島市)の20期ぶりの赤字転落だ。最終赤字は55億円。113億円に上る信用コストに加え、株式売却損や店舗の減損処理が赤字の主因だ。東北6県の第一地銀、第二地銀は、全部で15行ある。グループ数では13グループになる。2020年度の赤字転落は、東邦銀行に加え、きらやか銀行(山形市)、福島銀行(福島市)の3行であり、減益となった銀行は、過半を超える8行に及ぶ。コロ ………

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