「東電新会長」小林喜光の厚顔

「最後の切り札」と持ち上げられるが、ただの評論家。古巣は伸び悩み、東芝改革は大失敗。

2021年7月号 BUSINESS

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「企業体質、文化の課題が山積している。私にできるならと一肌脱いだ」。4月28日、三菱ケミカルホールディングス(HD)前会長の小林喜光(74)は東京電力ホールディングス(HD)会長内定の記者会見で心境をこう説明した。

「日本企業は茹で蛙」

同社会長ポストは20年6月に日立製作所元会長の川村隆(81)が退任して以来、1年間空席だった。17年6月就任の川村は巨額赤字に転落した日立をスピード復活させた「ラストマン」と呼ばれ、鳴り物入りで東電に乗り込んだが、就任1カ月も経たない時期に福島第1原子力発電所(イチエフ)敷地内に溜まり続けていた汚染水の問題で「(海洋放出を)もう判断している」と失言。地元漁協などから大反発を買い、そのショックからか、以後鳴りを潜めて存在感を全く発揮できず、在任わずか3年で東電を去った。大いに期待外れに終わった「ラストマン」の後任選びは難航。国有化後、東電HDの筆頭 ………

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