「西松」「乾汽船」の用心棒が荒手の買収防衛策

両社の物言う株主に対する指南役は 西村あさひ法律事務所の太田洋弁護士。 とにかく豪腕だ!

2021年7月号 BUSINESS

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株主総会シーズンが佳境に入る中、物言う株主に対する防衛策に新潮流が生まれつつある。準大手ゼネコンの西松建設が6月2日に行った株主総会議案を巡る発表は図らずもその一端を明らかにし暗闘の激しさも物語る。相手はあの村上世彰氏。「シティインデックスイレブンス」など同氏の関係先は昨年春から株買い占めを開始、直近の保有割合は約24%に上る。投下額も約340億円と巨額だ。どの銘柄でも、村上氏の行動は同じである。内部留保を吐き出して増配や自己株買いでもっと株主還元せよ、とひたすら要求するのだ。ここ数年、それに加えて同業他社との再編をいたずらに迫ることもある。ただし、これらは一般株主が知ることのない水面下でしか行われない。西松建設の場合、株主還元の要求額はべらぼうだった。純資産とほぼ同じ2千億円規模を求められたのだ。ご指名の再編相手はやはり買い占め先の大豊建設。 ………

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