金融庁が東和銀「吉永会長」を斬首

生え抜き頭取を1年で更迭し、75歳定年の内規を改変して延命を図った旧大蔵省OB。

2021年7月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

悪夢の再来はかろうじて避けられたというべきか――。群馬県の第二地銀・東和銀行の吉永國光会長(75)が6月24日付で退任する。旧大蔵省の元キャリア官僚で、同行の頭取を13年にもわたり務めた「東和のドン」。残り少ない「旧大蔵省天下り支配」の象徴だった。吉永氏は1970年に旧大蔵省(東大経済卒)入り。関東財務局長などを経て05年に東和に入行。07年に頭取に就き、昨年、代表権のある会長に就任。在位わずか1年の退任理由について、5月14日付日本経済新聞は「任期満了のため」とだけ報じたが、水面下では金融庁を巻き込んだ大騒動が勃発していた。同行関係者が真相をぶちまける。「吉永氏が全権を取り戻そうと往生際悪く立ち回ったが、逆に返り討ちにあい退任に追い込まれた。この間、労組も絡んで行内は大混乱に陥った……」

「頭取更迭」策す老害会長

話は1年前に遡る。20年5月8日、吉永氏が会長に退き、副頭取だった江原洋 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。