手付かずの「政治家や政府高官の口座監視」が6月総会で槍玉に。外圧で政治的腐敗にメスを入れられるか。
2021年6月号 DEEP
かつて「リオの屈辱」と言われ、日本が世界から蔑みを受けたあの瞬間が再び訪れようとしている。マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与への対策状況を各国間で審査するFATF(ファトフ)(金融活動作業部会)の対日審査の結果が、6月下旬のFATF総会で採択されるからだ。FATFは現在、各国に対する4回目の審査(第4次相互審査)を行っており、日本が審査を受けたのは2019年10月28日~11月15日。当初は昨年6月のFATF総会で審査結果が採択されるはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって総会を開くことができず、ここまで延期されてきた。感染状況によっては再び延期もあり得るが、金融庁関係者は「厳しい結果になることは避けられない」と、渋い表情を浮かべる。それもそのはず。日本のマネロン・テロ資金供与対策は、世界から大きく後れを取っているからだ。
08年10月。ブラジル ………
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