「台湾有事」重荷背負った菅首相

秋葉剛男外務事務次官とカート・キャンベル・インド太平洋調整官がキーマン。「日米同盟」の真価が問われる。

2021年6月号 POLITICS [習近平「三期目」に備えよ]

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「日米最大の戦略課題は台湾有事の抑止にあり」――。海空域における中国軍の拡張主義的行動の勢いが増す中、日米両国の「同盟力」が試されている。バイデン政権発足後、公式に初めてホワイトハウスに足を踏み入れた外国首脳、菅義偉首相の4月訪米は、実務者のシナリオ通り、成功裏に終わった。キーマンとなったのは、秋葉剛男外務事務次官とカート・キャンベル国家安全保障インド太平洋調整官。「自らの防衛力強化」と「台湾海峡」を明示した日米首脳共同声明は日本主導で作成され、日米外交安保コミュニティーに高く評価された。が、まだレトリックの段階。権威主義体制の中国に厳しく向き合うため、〈日米同盟〉の真価が問われるのはこれからだ。

「菅の決断」を先読みしていた秋葉

今回の菅訪米は、1月に就任したバイデン大統領が対面で会談を行う初めての外国首脳とあって、世界の耳目が集まった。それだけに用意周到な準備が不可欠 ………

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