東芝で暗躍「藤森義明」の正体

経産省を味方に付けたつもりがまさかのちゃぶ台返し。「詰めの甘さ」は今に始まったことではない。

2021年6月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

「一緒に酒を飲んでいる分にはただの良いおじさんなんですよ。だけど名誉欲とか金銭欲が強過ぎるんですよね」。CVCキャピタル・パートナーズによる東芝の非上場化計画で暗躍した、同社社外取締役の藤森義明をよく知る関係者はそう言う。

まんざらでなかった経産省

藤森は昨年12月、イヴレスというベンチャー企業の最高顧問に就いた。その際のプレスリリースを見ると、確かにこの人物評は的を射ている。武田薬品工業、ボストン・サイエンティフィック・コーポレーション、資生堂の社外取締役を務め、CVCでは日本法人最高顧問、日本オラクルでは会長……。「どうだ」と言わんばかりの肩書オンパレード。ただこの関係者は藤森評について、こうも言った。「それとね、詰めが甘い」政府は4月13日、東京電力福島第一原子力発電所の敷地内にたまる処理水を海洋放出する方針を決めた。大量のタンクが廃炉作業の妨げになっているためで、2 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。