米「ミサイル監視衛星群」構想の罠

米国防総省が「最大1200基の小型衛星を一緒に打ち上げないか」と打診。三菱電機やNECが色気。

2021年5月号 DEEP

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2021年度の防衛費は5兆3422億円となり、7年連続で過去最大を記録した。米国製武器を「爆買い」したツケ払い経費が増えただけではない。宇宙関連経費の分野にもやはり過去最大の約659億円が投じられた。その中で初めて登場したのが「衛星コンステレーション」という耳慣れない言葉だ。予算概要には「ミサイル防衛のための衛星コンステレーション活用の検討」の項目があり、内訳に「HGV探知・追尾システムの概念検討(2億円)」とある。HGVとは極超音速滑空兵器、つまり新型ミサイルのことだ。関連して新型ミサイルを探知するための「高感度広帯域な赤外線検知素子の研究(15億円)」も計上された。衛星コンステレーションとは、宇宙の低軌道に数百基の監視衛星を打ち上げ、探知が難しい低軌道で飛来する新型ミサイルを追尾する監視衛星群のこと。防衛省が単独で研究を進めるのではなく、米国の計画に相乗 ………

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