文科省や教育委員会の「事なかれ主義」のせいで、知的障害児の自立のために必要な個別の教育の機会が奪われている。
2021年5月号 DEEP [現場から悲鳴!]
教育現場で悲鳴が上がっている。日本の公立小中学校には授業内容をまるで理解できない知的障害のある子供が大抵、学年に1~2人はいる。授業についていけないどころか、奇声を上げたり、教師に関係のない呼びかけをしたり、級友を何の脈絡もなく叩いたり、鉛筆をばりばりとかじったり、突然泣き出したり、そもそも45分間椅子にじっと座っていられず、床に寝そべったり、廊下に出て歩き回ったり……。結局、手の空いた職員が面倒を見るか、あるいは予算が潤沢な一部の自治体だと、支援員(介助員)一人が付きっきりで手厚くお世話する。近年は減ったが、かつては保護者が付きっ切りで介助していたものだ。
お付きの人が教科書を開き、鉛筆を取り出してくれるが、突っ伏して寝ていたり、だっこやおんぶをせがんだり、行動を注意されると「嫌だ!」と叫んだり。結局、支援員などが子供をお守りして校舎中を ………
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