「枝野内閣」構想が促す野党融解

次で9回目を数える小選挙区による衆院選。1人区の勝ち方を枝野氏ら野党はまだ知らない

2021年5月号 POLITICS

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立憲民主党の枝野幸男代表が突如表明した「枝野内閣」樹立構想が党内外に波紋を広げている。今秋までにある衆院選に向け菅政権との対決姿勢を鮮明にしたものだが、およそ浮世離れした発想に鼻白む人は多い。野党内の連携に遠心力が働く可能性すらある。発言は4月2日の記者会見で飛び出した。菅内閣は信任に値しないと断じたうえで「私の下、少数与党で危機と選挙の管理内閣を作りたい」と宣言したのだ。現行の衆院勢力のままで立憲を中心とする内閣を暫定的に組閣し、衆院選までの危機管理にあたるべきとの主張である。「目の前の危機を乗り越えてから選挙を行う例は各国である」「戦前における憲政の常道だ」と自説を展開した。ツイッター上では直後に「枝野幸男内閣」がトレンドワード入りした。「エイプリル・フールの冗談でしょ」「寝言は寝てから言え」。SNSは冷ややかな書き込みばかり。民主党政 ………

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