菅首相の法政大後輩にして河野行革担当相の秘蔵っ子。党執行部が手を焼く暴れ馬。
2021年5月号 POLITICS
星新一の短編SF「白い服の男」は、平和を維持するために「戦争」の概念そのものの抹消を図り、戦争の「せ」の字でも口にすれば徹底的に迫害されるディストピアを描いた名作だ。似たようなことが先般、日本の茨城県で起きた。“弾圧”されたのは「自民党一の脱原発男」の異名を取る衆院議員秋本真利(まさとし)(千葉9区)である。秋本は3月28日、自著『自民党初!「原発のない国へ」宣言』(東京新聞)の出版記念講演会を水戸市で開いた。開催が告知されるや、日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働問題を抱える党県連(会長は経済産業相梶山弘志)は猛反発。県議団が上京し、中止させるよう党幹事長二階俊博に直訴する騒動に発展した。二階サイドは、講演を認める代わりに、「原発の話は一切しない」との一筆を県連幹部に入れるよう秋本を指導する。次期衆院選での党公認外しをちらつかさ ………
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