日本版「DX」のお寒い実態

企業の9割以上が「DXに取り組めていない」。経産省が反省と共に公表した調査結果に愕然。

2021年5月号 BUSINESS

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デジタル・トランスフォーメーションを意味する「DX」という用語を新聞等で目にする機会が増えた。「略すならDTだろ。なぜDXなのか」などと言う情報リテラシー貧者はさすがに少なくなったが、「弊社もDXを導入しました」「DX化をお手伝いします」と、胸を張る勘違い企業トップやITコンサルタントが一定数いる。DXとは「導入」したり「○○化」するものではない。ましてや印鑑や紙をなくしてiPadを導入したり、リモートワーク率を上げることでもない。それは単なるIT化だ。「トランスフォーメーション」という言葉が示すように、DXはビジネスや企業の在り方を「変容」「変革」させることである。デジタルはその手段にすぎない。ちなみにDTではなくDXと略すのは、英語圏では「Transform」を略す場合に「X」を用いることが多いからだ。

蔓延する「勘違いDX」

レガシーシステムの実態や弊害を示した2018年の「DXレポート」このよ ………

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