工場火災で炙り出された経営ド素人ぶり。TSMCへの売却も視野、経産省の悪だくみ。
2021年5月号 BUSINESS
大手半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクスの茨城にある主力の半導体工場で3月19日に火災事故が発生した。世界的な半導体不足がさらに深刻化する話で、火災は業界関係者を唖然とさせた。復旧の見通しもまだ正確にはみえない。
この数年、ルネサスは経営が迷走し、リストラも吹き荒れた。半導体のことを全く知らない「プロ経営者」もどきが次々乗り込んでは経営を引っ掻き回し、そのツケが回ったというのがもっぱらの評判。要するに「人災」だ。それを窺わせたのが火災について開いた記者会見だった。「多くのお客様、関係先にご心配をおかけしたことを深く謝罪させて頂きます。本当に申し訳ありませんでした。1カ月以内の生産再開を目指します」火災から2日後の3月21日。ルネサス社長の柴田英利は神妙な面持ちで謝罪した。これを聞いた業界関係者は一様に「ルネサスの素人経営ぶりがモロに出た」 ………
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