「究極の貧困層」が確実に増えており、それが手を変え品を変えたヤミ金の隆盛を招いている。
2021年5月号 DEEP
ワクチン接種が遅れ、展望が見えないコロナ禍のなか、活況を呈しているのがヤミ金融である。SNS(会員制交流サイト)には、個人向け融資の利用を誘う書き込みが溢れている。ヤミ金問題の動向に詳しい堂下浩.東京情報大学教授(金融論)の研究室が、ツイッターで「#個人間融資」のハッシュタグ(検索目印)のついた投稿数を調べたところ、昨年12月の数が約1万2千件だった。2年前に同じ調査を実施した時から約5倍増。「#即日融資」「#お金貸します」といったキーワードも同様で、数万円単位の超高利の小口融資が、ネットを介して頻繁に行われている証しだ。「コロナ禍のなか、それだけ困窮層が急増しています。ネットはまさにヤミ金の巣窟。当局の摘発とSNS側のルール作りの双方が必要です」(堂下教授)
政府も手をこまぬいているわけではなく、子育て世帯、ひとり親世帯、休業を余儀なくされた人向 ………
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