突如辞任!東芝・車谷が「利益相反」ディール

取締役会議長を務める永山治は社長の車谷暢昭に迫った。「この提案書はあなたが書いたのか」。

2021年5月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる買収提案が報じられた4月7日、東芝で開かれた取締役会。社外取締役で同会議長を務める永山治(中外製薬元会長)は、社長兼最高経営責任者(CEO)の車谷暢昭(63)に「この提案書はあなたが書いたのか」と迫った。車谷は「知りません」と白を切ったが、「取締役の誰一人、その言葉を信じる者はいなかった」と関係者は明かす。CVC提案のタイミングも内容も車谷の延命策であることが明白だからだ。

「利益相反」の疑い消えず

3月18日の臨時株主総会で、筆頭株主のシンガポールのアクティビストファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネジメントが提案した議案は57.9%の賛成票を得て承認され、昨年の定時株主総会で一部株主の議決権行使に不当な圧力が掛けられた疑いについて、独立した調査委員が徹底調査することが決まった。その調査結果を見るまでもなく、市場では6月の定時 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。