底なし「霞が関メルトダウン」

安倍政権から8年余り続けてきた菅人事は霞が関を蝕み、機能不全にとどまらず、とうとう腐臭を放ち始めた。

2021年4月号 POLITICS [もはや限界]

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高額接待問題で辞職した山田真貴子前内閣広報官は、「憲政史上初の女性首相秘書官」という大仰な呼称で、右派系教科書出版社の育鵬社が作った中学校公民の教科書に写真付きで登場していた。世が世なら「活躍する女性」の鑑として歴史に名を残すはずが天の配剤か、女性登用の歴史に泥を塗った反面教師として語り継がれることになった。山田氏はどこで「吏道」(国家国民に奉仕するあるべき官吏のあり方)を踏み外したのだろうか。教科書に載った写真は、2013年11月、安倍晋三前首相が山田氏に辞令を手交している場面である。教科書には書かれていないが、そこで安倍氏はこう述べた。「秘書官の仕事は大変で、人使いが荒いかも知れませんがよろしく」

女性登用の生きた広告塔

山田氏は緊張するより、晴れがましさに顔がほころぶのを抑え切れない表情だ。「人使いが荒い」という一言が、何を予告しているか想像もしていなかった ………

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