「火葬場利権」狙うラオックス羅怡文vs麻生

東京23区の火葬市場を牛耳る東京博善が火葬料金を大幅値上げ。ひと頃より劣るが、いまだ高収益だ。

2021年4月号 DEEP

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桐ヶ谷斎場などを運営する東京博善が1月、火葬料金を大幅値上げした。親会社の廣済堂を巡っては2019年1月のMBO(経営陣による自社買収)計画を機に主導権争いが沸騰。それもこれも東京23区の火葬市場を牛耳る東京博善の企業価値増大が最大の関心事。今回の値上げは強欲な争奪戦の帰結だ。値上げとなったのは「最上等」の料金。名称とは裏腹に上から4番目のランクで、最も利用が多い。大人料金は従来の5万9千円が7万5千円に改定された。同時に上から2番目の「特別殯館」は17万7千円が14万5千円に下がったが、昨今の葬儀の簡素化・低価格化を踏まえれば、収益増大に的を絞った狡猾な価格戦略だ。東京23区民には指定葬儀社を使えば割安に利用できる「区民葬」という制度があり、そちらは据え置きだが、使い勝手はよくないとされる。歴史的経緯もあり東京23区の火葬市場は全国でも稀な民営主体だ。全9カ所の ………

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