「マイナンバーでワクチン」が頓挫した真相

デジタル改革相は確実な実施に不可欠と売り込んだが、現場は混乱を招くと総スカン。

2021年3月号 BUSINESS

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マイナンバー制度は開始からまもなく5年になるのに評判は一向に上がらず、マイナンバーカードの取得者の割合は25%程度に留まっている。「税を取りやすくするためだけに使われている」「個人情報が漏れるなどセキュリティー面が心配」など、ただでさえ多方面から不信感を持たれているのに、つい先日は、新型コロナウイルスのワクチン接種円滑化の主役に躍り出ようとして失敗。昨年の特別定額給付金の配布で混乱を招いた時と同様、「使えねえ奴」との印象を国民に振り撒いてしまった。経緯は次の通りだ。「接種の業務そのものにマイナンバーカードもマイナンバーも必要ない。自治体が発行するクーポン券、接種券でやります」1月26日の衆議院予算委員会。新型コロナウイルス感染予防のワクチン接種の担当相になった河野太郎行政改革相は、ワクチン接種にマイナンバー制度を使うという話を軌道修正した。始 ………

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