東京製綱に「粛清的」TOB ヤキが回った日本製鉄

「日鉄離れ」を画策する取引先には煮え湯を呑ませる。ゾウがアリを踏みつけるような時代錯誤。

2021年3月号 BUSINESS

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売上高5兆9000億円の日本製鉄が100分の1の規模の会社にTOB(株式公開買い付け)を仕掛けた。ワイヤーロープ国内最大手の東京製綱。同社はTOBに反対しているが、日鉄は「資本の論理」で押し切る構えだ。筆頭株主として「東京製綱の業績低迷を見過ごせない」という理由だが、当の日鉄も今季の連結当期損益は1200億円の赤字を見込み、業界で「どの口が言う」と揶揄される。ゾウがアリを踏みつけるようなTOBの狙いは、時代錯誤の「系列引き締め」にあるらしい。

堪忍袋の緒が切れた!

東京製綱は橋梁やエレベータに使われる鋼鉄製ワイヤーロープの最大手。自動車のタイヤの強度を上げるために埋め込む「タイヤコード」と呼ばれる素材の大手でもある。創業は1887年。海運で使う丈夫な麻ロープの国産化を目的に、今年のNHK大河ドラマの主人公である実業家、渋沢栄一らが出資して設立された。やがてロープの原材料が鉄鋼に変わり、 ………

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