「合併転換法」改正が突破口。菅首相が唱える地銀再編を加速する次の一手。
2021年3月号 BUSINESS
新型コロナウイルスの感染拡大以降、民間金融機関の貸出が大幅に伸びているのをご存知だろうか。経済活動の停滞に喘ぐ中小企業の資金繰りを支援するために設けられた「無利子・無担保融資」が大盤振る舞いされているためだ。その融資額は、昨年5月の制度開始から1月末までで約17兆円に上る。コロナ禍で事業が行き詰まっている企業の借り入れが大半だと思われがちだが、実態は「財務状況が健全な企業の借り入れも同様に目立つ」(地銀幹部)という。地方銀行と信用金庫が、健全な企業にも無利子・無担保融資を捻じ込む「貸出バトル」を繰り広げているからだ。無利子・無担保融資は、貸し倒れた際に信用保証協会が企業に代わって金融機関に残債を弁済する「信用保証」が付くことが条件になっている。そのため無利子・無担保融資で金融機関が損失を負うリスクはほとんどゼロ。また、借り入れる企業の金利負 ………
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