中国「大ボラ」に踊らされる日本

中国の「ガソリン車全廃」は夢物語。これに触発された日本政府と自動車業界が口論の愚。

2021年2月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

中国が2035年までにガソリン車を全廃し、EV(電気自動車)などの環境車に全て切り替える方針を明らかにした。世界各国が今、気候変動対応への強いメッセージを競うなか、中国の方針が本当なら素晴らしい。しかし幾度となく実現が到底無理な目標を掲げ、時が過ぎれば知らん顔を決め込んできた歴史が中国にはある。このプロパガンダに日本がまんまと乗せられ、大騒ぎをしている。

夢物語の「スクープ」続々

「中国、2035年 全て環境車に 通常のガソリン車は全廃」――。こんな派手な見出しが日経新聞の朝刊1面に踊ったのは昨年10月28日のことだった。読めば35年に中国の自動車販売の約50%がEVとなり、残り約50%はすべてHV(ハイブリッド車)になるという。中国では年間約2500万台以上の新車が発売される。日本の5~6倍に相当する規模。世界一の自動車市場で売られる車がすべて環境車になるというのは、事実とすれば相当大きな話 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。