製薬・医療機器企業との金銭不祥事で三重大学の臨床麻酔科は崩壊した。日本の大学医局は大小様々な不祥事の温床だ。
2021年2月号 DEEP
筆者は、製薬企業が医療者や医療機関等に提供する謝金や寄附金(以下、製薬マネー)の調査をライフワークとして取り組んでいる医師である。本誌2019年12月号に<医者と製薬会社の「悪しき慣行」>を寄稿し、この問題に取り組むことになったきっかけや製薬企業と医療者の金銭関係を中心にワセダクロニクルと共同で実施してきた調査結果を紹介させていただいた。本稿では、前回カバーできなかった製薬企業と医療機関等の金銭関係を中心に、21年時点での製薬マネーをめぐる国内の動向を中心に紹介したい。
製薬マネーが背景にある問題として、ここ最近で社会に最も大きな波紋を与えた事例は、奨学寄附金をめぐる三重大学臨床麻酔科の不祥事である。一部新聞でも報道されているが、同医局の元准教授が、実際には患者に使用していないオノアクト(小野薬品工業が販売する抗不整脈薬)についてカルテを改竄 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。