菅義偉首相は1月4日の年頭記者会見で「2050年のカーボンニュートラルを目指して昨年末に取りまとめたグリーン成長戦略を具体化する。2兆円の基金や税制を活用し、再生可能エネルギーのカギとなる蓄電池を筆頭に、大規模な設備投資や研究開発投資を実現する。成長志向型の政策を展開する」などと語った。昨年10月26日の所信表明演説で、「2050年までに温暖化ガスの排出を実質ゼロとし、カーボンニュートラルの実現を目指す」と述べたのを再確認した形だ。米国大統領に当選したバイデン氏はパリ協定に復帰し、50年までに温暖化ガスの排出を実質ゼロにするというのが公約だ。中国の習近平国家主席は「60年までに二酸化炭素（CO2）排出量を実質ゼロにする」と昨年9月の国連演説で強調した。欧州連合（EU）は同3月に域内の温暖化ガスの排出を50年までに実質ゼロにすることを柱とする法案の概要を発表し、21年 ………