「打つべきか、打たざるべきか」医師を悩ますワクチン接種

「有効性が90%を超える」は本当か。ワクチンに過剰な期待を寄せることは、現在の日本では賢明とは言えない。

2021年2月号 DEEP [2月「日本上陸」]

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「重篤な副反応が出るワクチンより水の方がましだ」かつて国立感染症研究所で密かに語り継がれていた格言である。日本はワクチンの安全性について、一貫して厳しい姿勢で臨んできた。なぜならワクチンは乳幼児から高齢者まで、多数の健康な人々に接種するからである。しかし「安全重視」の姿勢はトランプ大統領が主導した「ワープスピード作戦」というスローガンにかき消され、いまや風前の灯となっている。世界保健機関(WHO)のデータによると、2020年12月29日現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンで臨床試験に入っているものは60件、うちフェーズ3まで到達したのは15件である。前臨床試験段階のワクチン候補は172件に上る。

多数の健康な人々に接種すべきか

一般市民へのワクチン接種で先陣を切ったのは、ファイザー/ビオンテックが開発した「BNT162b2」だ。20年12月8日に英国で、12月14日には米国で接種が始まっ ………

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