「かんぽ」再開も体質改善進まぬ増田郵政

「親方日の丸体質」を捨て、真っ当な方法で稼げる企業に脱皮できるか。 残された時間は少ない。

2021年1月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

株式上場から5年を迎えた日本郵政が業績不振にあえいでいる。長期化する低金利と「郵便物」取り扱い縮小など構造要因に加え、相次ぐグループ会社の不祥事による信頼失墜が原因だ。保険商品の大規模な不正販売が発覚したかんぽ生命保険は10月、1年3カ月ぶりに営業再開したが、臭いものに蓋をする隠ぺい体質が改善されたのか、就任から1年となる増田寛也社長も確証が持てないようだ。 「不祥事を忘れたわけではないが、前に向けた考え方を説明するには良いタイミングだ」。11月半ば、2020年9月中間決算に関する会見に臨んだ増田氏は、21年度から5年間の次期中期経営計画に関する「基本的な考え方」を発表した。ただ、収益計画など定量的な目標は検討中とし、「まずはお客さまの信頼回復から」「リアルの郵便局とDXで新たな価値創造」「地域社会への貢献」といったお題目が並ぶばかり。12月に開いた外部有 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。